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第137回 GRAND FUNK RAILROAD "On Time"

GRAND FUNK RAILROAD - "On Time"
1969 US CAPITOL ST307
(Hard Rock)

RARE:

Member : 

Mark Farner(g,vo), Don Brewer(vo,ds), Mel Schacher(b,vo)


Side (A)
1. Are You Ready
2. Anybody's Answer
3. Time Machine
4. High On A Horse
5. T.N.U.C.


Side (B)
1. Into The Sun
2. Heartbreaker
3. Call Yourself A Man
4. Can't Be Too Long
5. Ups ANd Downs


レッド・ツェッペリンもぶっ飛んだサウンド!』というキャッチコピーで有名なアメリカのハードロックバンドです。

彼らはもともとツェッペリンの前座をつとめていたことがあるのですが、前座のクセに盛り上がりまくり状態になってしまい、怒ったツェッペリンのマネージャーのピーター・グラントが電源を切ってしまったという言い伝えがあります。『ツェッペリンもぶっ飛んだ』というコピーはそこからきているらしいのですが、事の真相はさだかではありません。

そういう周囲の雑音は置いといても、彼らのサウンドは暴走列車のグループ名通りの迫力あるもので、トリオ編制とは思えないくらい重厚なサウンドです。

アメリカのハードロックというとブリティッシュに較べてやや軽さが気になることがありますが、彼らの場合は軽いというよりむしろやわらかいという感じがしてとても聴きやすいグループだと思います。

有名なのは全米一位に輝いた後期の『アメリカン・バンドWe're An American Band)』だと思いますが、私が好きなのは初期の骨太で硬派な作品群です。

アメリカンハードを代表する名曲『孤独の叫びInside Lookin' Out)』を収録しているセカンドアルバムも捨てがたいものがありますが、さんざん悩んだあげく個人的に思い入れの強い『ハート・ブレイカー』が収録されているこのデビューアルバムを紹介することにしました。

世の中には『ハート・ブレイカー』という同名異曲は本当にたくさんあるのですが、世界ハートブレイカーグランプリをやったら、私はこのグランド・ファンク・レイルロードの曲に謹んで一票を投票したいと思います。
レッド・ツェッペリンのもかっこよくて好きですが、哀愁漂う涙を誘う歌メロのこっちの方が私は好きです。
ちなみにディオンヌ・ワーウィックハート・ブレイカーも好きです。(歌うのは)

このアルバムって国内盤はジャケットの裏が日本語解説になっているんですが、このアルバムの解説、誤植がひどいんです。
昔のこの手の解説ってよく誤植がありますが、これは決定的にひどくて『ニューロック』が『ニェーロック』になっているんです。
ニェーロックですよ、ニェーロック。
まあ『ニャーロック』とかになっていないだけマシと思った方が良いのかもしれませんが。
『ニューロック』という言葉を知っている人なら笑って流せるんでしょうが、このアルバムで初めてそういう言葉を知った人で、本当にそういう言葉があると思いこんだ人はどうするんでしょうねえ。
例えば、会社の就職の面接試験とかで、『趣味はなんですか?』と聞かれ『音楽鑑賞です。』、『ほぉーっ。どんな音楽が好きなんですか?』、『はい、ニェーロックです。』なんてやってしまったら大変ですよね。
まあ、そんな人はいないと思いますが、かなりたくさんプレスされて相当数が世の中に出まわっているでしょうから、絶対にないとは言いきれません。

そんなことはどうでも良いんですが、こんな誤植のまま世の中にレコードが出てしまうような時代っていい時代ですよね。裏ジャケットに日本語の解説というのも中途半端にダサくていいなあと思います。

<オマケ> こんな感じです。





(2003.12.20)