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第5回
T.2.
"It'll All Work Out In Boomland"

T.2. - "It'll All Work Out In Boomland"
1970 UK DECCA SKL 5050 (Heavy Progressive Rock)

RARE: ★★

Member : Peter Dunton(vo,ds), Keith Cross(g,key,vo), Bernard Jinks(b,vo)

Side (A)
1. In Circles
2. J.L.T.
3. No More White Horses
Side (B)
1. Morning

GUN の2ndに参加し、"Situation Vacant"で派手なドラミングを披露していたPETER DUNTONを中心として結成されたハードロックトリオ。

A面3曲、B面1曲の全4曲という大作志向で構成されているのですが、本当に1曲たりとも捨て曲のない素晴らしいアルバムです。

A−1のドライヴ感溢れる展開は、これぞブリティシュハードロックの醍醐味ともいうべき内容で、こんなの聴きながら首都高でも走ろうものなら、命の保証はできません、という内容です。
A−2は一転して静かで美しい名バラード。
そして燃えたぎるA−3は、ミドル・テンポのリズムに導かれて超絶ギターが昇りつめていきます。
この曲のカッコ良さは本当に筆舌に尽くし難く『ハードロックのギターってこんなにもカッコいいのか..』と、改めてそんな事を再認識させられてしまいます。
因みにこの曲はGUNADRIAN GURVITZPETER DUNTONが在籍していた幻のグループPLEASEの曲です。
PLEASEについては割と最近になって編集盤が発売されたようですので、興味のある方はそちらも是非聴いてみて下さい。

B面はややプログレ色の感じられる作風で、片面一曲という大作を見事に描ききったドラマティックな作品。
次から次へ目まぐるしく曲が展開していく様はヘヴィープログレの醍醐味です。
“Gunsight”では例の曲以外はおとなしめだった、PETER DUNTONのドラミングも本作ではまさに水を得た魚、これでもかとばかりに叩きまくっています。
しかもこれでリード・ヴォーカルもとっているのだから驚きです。(ライヴはどうしてたんだろう??)

普通にハードロックが好きな人になら誰にでも推薦できる名作。
尚、メタル色、ブルース色は殆どありません。